秋、私たちの内面も豊かに実り深まっていく季節。
そんな秋のひと時にゆったりと深呼吸できる癒しの音楽をこれからシリーズでご紹介していきます。
秋におすすめ癒しの音楽 その1 バッハのゴールドベルグ変奏曲
作曲者も編成や楽器も重ならないように選ぶのが楽しみになりました。
今日はシューベルトです。
シューベルトというと最も有名なものは『Ave Maria』でしょうか。どなたでも、名前を知らなくても曲はご存知という超有名曲のひとつです。
どんな曲なのと言う方のために試聴をどうぞ。
また学校の音楽の時間に『魔王』を聴いたことがある人もいるかもしれません。ご参考に試聴のご案内を。
22番が『魔王』です。他の曲もシューベルトの歌曲って本当に美しいなと感じます。お好きでしたらお聴きください。
シューベルトは美しい歌曲を始め、たくさんの作品を作曲しました。貧困と体調不良のなかで30歳で亡くなった彼の作品からは(青春の)生きることについての悩みや、また死の恐怖などに直面する、彼の心情が音楽となって昇華された美しさを感じます。
私たちが、生きることや死について直面することは、誰の人生にも一度は訪れるものですが、怖くて辛くて心がヒリヒリするとき、シューベルトの繊細な心情がそのまま響きになったような世界は、自分の想いに寄り添ってくれるかもしれません。
下でご紹介している弦楽四重奏曲の2楽章は、歌曲『死と乙女』が、4つの楽器の響きで大きく展開しています。
『ありのままを受け入れる』
言葉ではよく聞く言葉ですが、『ありのままを受け入れる』までの自分の感情のうねりに、芸術というカタチで昇華された気持ちの結晶のような響きが、私たちを癒すのは、誰にもご経験があることかもしれません。
今日ご紹介したい2楽章は、12:24からです。
物悲しい想いになった時、ふとこの2楽章がピッタリくる方もいらっしゃるかもしれません。
(おまけ:個人的にはこの繊細な響きは好きですが、奏者さんによって、延々とおセンチで女々しくてつきあいきれないわぁ〜、いう人もいらっしゃいました。確かに繰り返しの長さには、延々とまた同じ想いを繰り返し語るのが好きな人だったのかなあ〜なんて(時々、ええっこれをもう1回ですか〜みたいな)。。なので、好き嫌いがでる音楽家かもしれません。)